2024.03.09 14:53始まりの地 香港&マカオへ 帰国最終日。夜中、一度トイレで目が覚めた。疲労で深く眠っていたためか、まるで水の中から急浮上したかのような浮遊感と共にハッとして、ここはどこだ?!と一瞬驚く。海外へ旅に来て、終盤の疲れている時、ぼくはよくこの現象を体験する。日中、大した水分を摂っていなかったので夕飯時に、それもほぼ寝る前に水分を多く摂ってしまったため夜中のトイレになったようだ。フラフラ歩いて窓辺へ行って外を眺めると、工業地帯の無機質な夜景とその遥か向こうに香港の高層ビル群の夜景が重なって見えた。もう、日が昇れば帰国になってしまうのが名残り惜しい。これまたフラフラと手探りでトイレに向かって済ませた後、もうしばらくの夜を楽しむために眠る。朝。昨夜までの体の重さが消えている。清々しく起きることが...
2024.03.03 11:27始まりの地 香港&マカオへ 11ミニバスに揺られ、チェンイーの街を抜けていく。時刻は9時。ぎりぎり夕飯は何かありつけるだろうか。香港中心部のベッドタウンであるここチェンイーは、香港らしく超高層マンションがメイン通りに立ち並び、それ以外の景色が分からないほど林立していた。時刻が遅いせいだろうか、コンビニや定食屋といった店構えは確認できず、ただひたすらマンションと寂しい街頭、街路樹が続いていた。グーグルマップをチラチラ見ながら進行方向、行先が合っているかを確認する。信号などなく、ただ降りる客がいるたびに停車する程度で、15分ほどで目的のホテル前の停留所まで無事にたどり着いた。終点らしく、残りの乗客数名も全て降りる。その中の地元人らしき1人の年配の女性がぼくを気にかけてくれ、「どこのホテル...
2024.02.03 03:37始まりの地 香港&マカオへ⑩香港へのバスチケット売り場へ。当然、ここはマカオなのでマカオ通貨の「パタカ」支払いが一般的。ただ、日本でいうSuicaの「オクトパスカード」の残高でも買えるとの情報は仕入れてあったので安心ではあった。帰国が明日のため、香港ドルもできるだけ使ってしまいたいので一応聞いてみると、「香港ドルでも支払いはできます。しかし、お釣りはパタカになります。」まあ、そりゃそうか。オクトパスカードの残高(香港ドル)でしっかり購入し、マカオの出境イミグレーションを無事に通過。バスが発車した頃はまだ夕暮れだったが、10分もすればあっという間に暗くなり、バスからの眺めはどこが海でどこが空なのか分からないほど夜闇に包まれていった。仕方なくぼんやりしながら藤井風くんの曲を聞いて旅の...
2024.01.23 13:49始まりの地 香港&マカオへ⑨聖ポール天主堂の階段下にある石のベンチで、休息を兼ねて座り、少しの間柿ピーをつまむことにした。日本からの行動食として持ち込んだ柿ピーは、空きペットボトルにユニクロで調達した水とともに口にし、ただで飲み水を確保することは、自分自身でも頼もしいと感じた。"行動食"とは、登山用語かもしれない。登山、特にアルプスなどではゆっくり休憩する場所が少なく、また標高の高い山で立ち止まると体を冷やしてしまうため、歩きながら食べられ、かつ効率的にカロリーを摂取できる食べ物である。登山とぼくのバックパッカースタイルは似ていて、とにかく進みたい。あらゆる好奇心を満たしたい。そのためなら食事はカロリーさえ摂れれば問題ない。食に興味がないことが、良いのか悪いのか・・・。とにかく歩...
2024.01.20 07:58始まりの地 香港&マカオへ⑧セドナ広場は「悪魔の城」の見た目のホテルリスボアから600mほどで散策しながら十分に歩いていくことができた。それまでの中華的な下町の雰囲気が一気に開け、噴水を取り囲むようにコロ二カルな建物、石畳が広がっていた。
2024.01.13 06:05始まりの地 香港&マカオへ⑥観光客にとって、香港からマカオへの行き方は大きく2つあるようだった。1つはビクトリア湾から高速船に乗っていく。これは昔からある方法だ。2つ目は2018年に開通した海の上を55kmも貫いて走るビックブリッジ「港珠澳大橋」(読み方不明)通る専用バスで向かう。日本でも「海ほたる」という、当時度肝を抜いたという千葉と東京を結ぶ海上、海底道路があるが、香港〜マカオのこの大型の橋ははるかにそれを凌ぐ規模だ。ぼくはこちらで行くことにした。価格も船に比べてかなり安く、また、帰路に空港に近いためだ。ホテルから地下鉄に乗り、空港近くのターミナル駅まで行く。
2024.01.08 04:01始まりの地 香港&マカオへ④香港島から戻ってきたぼくは、まずは昼間に予約したホテルにチェックインする。明日のマカオへの移動を考え、バスターミナルへできるだけ近い駅に取った。レセプションの対応もよく、しかも安く、比較的綺麗で個室シングル、トイレ、シャワー完備。ベッドも申し分ない。昨夜のゲストハウスと比べると随分寝やすいはず。一休みし、不要な物をベッドの上に出して荷物を軽くしたぼくは、再び、今度は地元の人が暮らすローカルな道へ行ってみることにした。日本でよく言うようなパチモノのおもちゃや服がずらりと並び、野菜、肉などなんでも売っている。
2023.12.10 07:22始まりの地 香港とマカオへ③朝、6時半。2時間程度の時差ならほぼ感じず、翌日から日本と同じ時刻に起きことができた。外はすでに晴れていて明るかった。初日の夜はまあままよく眠れた。どうやら深夜にこの宿に到着した客がいたらしく、部屋の外で話し声が聞こえ、夜中にはいびきまで聞こえてきた。しかし私が起きたときにはすでに出発していたようで、数時間の睡眠の後にずいぶん忙しく出ていった客がいたようだった。しばらくぼんやりした後、朝食を調達がてら、7時過ぎに散歩に行ってみることにした。隣の部屋のSさんはまだいるのかどうか分からないが物音がしないのでそっとしておくことにした。宿の道向かいはビルの間にすっぽりとはまるように「九龍公園」が広がっていて、ぼくは入ってみることにした。
2023.12.09 13:49始まりの地 香港とマカオへ②空港からバスに乗り、地下鉄のターミナル駅に到着。そこから地下鉄に乗り、市街地へと向かった。ゲストハウス最寄り駅の手前2駅で下車。いよいよ香港の街だ。「ネイザン・ロード」と呼ばれるメインストリートに出口は面していて、駅を出た瞬間から喧騒が始まる。
2023.12.02 22:58始まりの地 香港とマカオへ①いつかは行きたいと思っていた。「いつか」なんていう、「いつ来るかも分からない」のん気な表現をするくらい、私にとって香港は優先順位の低い旅先であった。しかし。元々行きたかったブルガリアの経由地が香港だったということ。そもそもブルガリアへ行く日程が取れないこと、時期的にも航空券が高額なこと。そこに急浮上したのが香港だった。そういえば愛読書、沢木耕太郎さんの著書「深夜特急」の旅のスタートが香港だった。本の中の実際の旅からは50年は経過していて近代化している面が大きいが、実際にこの目でいつか香港の喧騒を見てみたいと思っていた。「いつか」が本当にやってくるか、やってこないかは自分次第。いつかやりたい、行きたい、と口にしても実際には行動に移せないことも多い。タイミ...