始まりの地 香港&マカオへ⑧

セドナ広場は「悪魔の城」の見た目のホテルリスボアから600mほどで散策しながら十分に歩いていくことができた。

それまでの中華的な下町の雰囲気が一気に開け、噴水を取り囲むようにコロ二カルな建物、石畳が広がっていた。



西洋と東洋の混在とはこう言うことなのかと納得する。
ディズニーランドのようにまるでエリア分けされているように、境がゆっくりとだがはっきりと表れてくる。


もしマカオで泊まる余裕のある日程ならばゆっくり街中を見てみたいが、何せ日帰りで香港へと戻る予定だ。


大まかな観光スポットのみに限定して過ごすことにした。

「福隆新街」(フォッロンサンガーイ)
白壁に赤い窓や扉が印象的な映画のセットのような通り。


以前は「遊郭」だったようだが現在はレストラン、土産屋、商店が並んでいる。


この「元遊郭」と言う響きに誘われて訪れた。


街が大きくなり、よりいっそう人間が集まる以上、商売が発展し、当然男と女の営みに金が絡んだ商売が出てくるのは歴史上の必然。


そこには人々の物語があり、街の形成の一端を担ってきた。


その風景を見ることは歴史を見ることにも直結し、大変興味深い。


ぼくは、どこの海外へ行こうとそういった歴史があると言う情報があれば、足を運ぶようにしている。


もっとも、日本の歌舞伎町は本で歴史を知るのみで、実際に足を運んだのは3回ほどで、しかもそういった見方ではなく単純に素通りだけなので、観点を変えて訪れてみたい。


この「福隆新街」(フォッロンサンガーイ)の通りの商店で、飲み物を買おうと試みる。


香港ドルがマカオの商店でも使えるのか。


何せ香港を経って以来、何も飲んでいない。


気候は日本の5月のような陽気。旅の全てが入った重いザックを背に歩いていれば汗もかく。


お菓子や飲み物のみを扱うような小さな商店があり、白髪まじりのおじいさんが店先に暇そうに腰を下ろしていた。


「香港ドルは使えますか?」


おじさんに聞く。


「ああ、使えるよ」


良かった。飲み物があればなんとかなる。
「じゃあ、このコーラください」


そういって香港ドルで払うと、お釣りがパタカで返ってきた。
「香港ドルはありませんか?」


思わず聞いてしまう。



「ここはマカオだ。香港ドルはない。」


当然といえば当然のこと。


しかし、ぼくはパタカをもらっても全く使い道がないため、一瞬考えたがコーラを諦めることにした。


少しでも無駄は増やしたくないという気持ちが勝ってしまった。
どこかで水でも飲めばいっか。


ただの旅行者ではない、バックパッカーとしてたくましいなと後日で自分自身を振り返る。


次にマカオ最大の観光場所「聖ポール天主堂跡」へ向かう。


17世紀初頭にイエズス会が建てた天主堂。ポルトガル人だけでなく、当時長崎を追われた日本人キリシタンも加わって20年かけて建造された。


当時は東洋一壮大で美しいと言われるほどの教会だったらしいが、1835年の火災で大部分を焼失。正面の壁面と床など一部だけが残った。当時の日本人が書いたと思われる漢字や菊の彫りもある。


現在の天主堂としてとても良いことは、世界遺産ではあるが特に入場料を取っていないことだ。誰でもいつでも散歩がてら入り、見ることができる。
もしここが有料であれば確実に現地通貨パタカを用意しなければならなかった。


この広場に着いたとき、天主堂の階段の下に、なんとユニクロがある。


マカオ限定のTシャツもあるようだし、何より外が暑く、とにかく体を冷やすためにも立ち寄ってみることにした。



店内は少し窮屈な通路ではあったが、その分、高くまで積まれた品がとても豊富で、日本のようにとても綺麗に陳列されていることに驚いた。
Tシャツコーナーがとても充実し、日本では未発売だろう様々なプリントが売られていた。
随分時間をかけて見たが、どうしても欲しい、という物はなく、ここでも出費なし。


天主堂へと向かう。


階段は観光客で溢れていて、皆一様に写真を撮っている。しかも、要はどうやったら「映える写真」が撮れるかで、ポーズや場所を変えている。


そこを縫うように歩き、天主堂までやってきた。


東洋の街並みの中に突然現れるキリスト教の建物は異質ではあるが、武力ではなく布教という形で文化が浸透したことはとても素晴らしい。
天主堂は壁面のみで全て外気にさらされてはいるが保存状態はよく、また修復もされてきたのだと思う。


地下には納骨堂があり、日本人やベトナム人の殉教者の遺骨が納められていて、見学ができる。


しかし、歴史的背景はともかく写真映えする見た目のインパクトがあり、若者を中心に多くの人々がひっきりなしに往来していた。



この広場に着いたとき、天主堂の階段の下に、なんとユニクロがある。


マカオ限定のTシャツもあるようだし、何より外が暑く、とにかく体を冷やすためにも立ち寄ってみることにした。



店内は少し窮屈な通路ではあったが、その分、高くまで積まれた品がとても豊富で、日本のようにとても綺麗に陳列されていることに驚いた。
Tシャツコーナーがとても充実し、日本では未発売だろう様々なプリントが売られていた。
随分時間をかけて見たが、どうしても欲しい、という物はなく、ここでも出費なし。


天主堂へと向かう。


階段は観光客で溢れていて、皆一様に写真を撮っている。しかも、要はどうやったら「映える写真」が撮れるかで、ポーズや場所を変えている。


そこを縫うように歩き、天主堂までやってきた。


東洋の街並みの中に突然現れるキリスト教の建物は異質ではあるが、武力ではなく布教という形で文化が浸透したことはとても素晴らしい。
天主堂は壁面のみで全て外気にさらされてはいるが保存状態はよく、また修復もされてきたのだと思う。


地下には納骨堂があり、日本人やベトナム人の殉教者の遺骨が納められていて、見学ができる。


しかし、歴史的背景はともかく写真映えする見た目のインパクトがあり、若者を中心に多くの人々がひっきりなしに往来していた。

天主堂の目の前、しかも端っこのちょうど見上げられる場所が日陰になっていたので、腰を下ろす。


一息入れていると、ぼくの周りで写真撮影がひっきりなしに行われている。少し避けてあげないとぼくまで写ってしまいそうな距離だ。


どうやら、天主堂の端っこから1mほど下の外部通路に下りることができ、そこから写真を撮ると被写体を見上げるようにして良い構図が撮れるらしい。そのため、代わる代わる観光客がやってくる。


そういった写真を撮るのは全て中国人、香港人のようだ。撮る方が相手にこうしろ、ああしろとポーズの指示を出してはスマホで撮っている。そんな様が面白くてぼくはしばらく人間観察をしていた。


そのうち1組のカップル観光客がぼくに写真を撮ってくれないか、と頼んできた。
ぼくは1人であるし、首から一眼レフをぶら下げているから頼みやすかったのだろう。


もちろん、と答えてスマホを構える。


作品としては良い構図ではない気がするが、インスタ映え的に天主堂に迫力がまして背景は良い。


ぼくが何も言わなくてもカップルはどんどんポーズを変え、ぼくはその都度撮る。


君も撮ろうか?と誘ってもらったが、まだ額に汗をかいている姿で他の客もたくさん見ている中で1人での撮影は遠慮した。それにここは自分好みの構図ではない。


結局、ここで撮影する客達のカメラマンとなっていたところで、女性2人組がやってきた。


どの観光客も韓国ファッション風のおしゃれな服で来ていて、この子たちも例外ではなかった。


ただ、他の観光客と違うのは、どこか品があり、とても綺麗だったこと。
彼女たちのスマホで撮ってあげたあと、ぼくはお願いをしてみた。


写真を撮ってもいいかな?


ぼくの他の旅日記でもご存知の通り、現地の女性を1人でも2人でも写真に撮ってくるのも楽しみの一つでもあり、クリアすべき旅の課題でもある。


しかし、、、


英語が通じなかった。


マカオ人は商店のおじいさんでも話せた。


香港人も簡単な日常的な英語なら十分通じた。


とっさにポケトークを使って中国語に変換して聞いてみる。


なるほど、というような声で彼女たちはぼくが言いたいことを理解しれくれたようだ。


しかも、OK、という返事もしてくれた。


慌てて周囲で良さそうな場所を探して即席撮影会を始める。


えっと、じゃあ、ここで撮りたいんだけど、いいかな。


自分で声をかけておきながら突然始まる撮影に、心の準備もカメラの準備もうまくできていない。


初めは記念撮影的な雰囲気だったけど、もしかしたら彼女は慣れているのかもしれない、言わなくてもポーズを取ってくれ、ぼくは緊張しながらとにかくピントを外さないようにそこだけに集中してシャッターを切った。


撮影後に少し話を聞くと、中国本土から観光に来たようで、マカオとの国境のすぐ上の都市から来たようだ。おそらく東京から京都へ観光へ行くような距離や感覚だと思われる。


今夜はマカオに泊まって明日帰るのだという。


唯一知っている中国語の「シェイシェイ」、ありがとうを伝えてお別れした。
帰国前日に、なんとなく心残りだった撮影ができて良かった。





おかやんの「とりあえず何でもひとりでやってみる」ブログ。

やりたい事は悩みながらなんでもやってみる。結果的に楽しんでる!また、何かに特化して書いているわけではありません。 書きたいことをごった混ぜにしてネタをブチ混んで書いていますhttps://www.instagram.com/the_unending_world/?hl=ja

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