朝、7過ぎに目が冷めた。
曇りのせいか、外は暗い。
顔を洗いに洗面所へ行って戻ると、飼い猫の子猫がついてきた。
昨夜からなついてくれている。
部屋で朝食にとチョコとパンを食べる。
さて、今日はまず、歩いて数分に場所にある高級ホテルへ行って、なんとしても両替をしなくてはならない。
必要な荷物だけ持って下に降りていくと、まだキッチンは真っ暗。だれもいない。キッチン脇の部屋から子供をさとすような小声が聞こえた。奥さんたちはここで寝ているのか。
起こすのも悪いと思い、私はそのまま出かけることにした。
昨夜の売店とは反対方向へ歩き、別の大通りを目指す。
交差点を渡ってすぐのサマルカンドで一番大きいというホテルへ向かった。
8時近い時間だったがホテル内に人気はなく、客の姿もない。
フロントでベルを鳴らすと奥から黒スーツのホテルマンが出てきた。
「こちらで両替できますか?」
もちろん、できるとか、できないとか、そういう考えではなくする気で来ている質問であったが、彼の応答に驚いた。
「できないんです。」
申し訳無さそうな表情にわずかに救われた。
コロナで客がいなくなり、そういうサービスもしなくなったのだろう。
しかし、それでは私は困るのだ。
すぐ近くの他のホテルをあたる。
「できないんです」
同じ返答だ。
「どこかできるところ知りませんか?」
「向かい側に別のホテルがあるので聞いてみてください。」
やばいぞ、できなかったらどうする。
そのホテルに入るとちょうどスタッフがいるので聞いてみると今度は「できません」とかるくあしらわれてしまった。
おい、どうする。
他のホテルも当たってみるか。それとも両替所を意地でも探すか。
ただ、外国人旅行者がいなくなったコロナで両替所をやる意味がない。おそらく消えてしまったのだ。
最後の手段ATM。こんなこともあろうかとVISAカードでATMキャッシングにて現地通貨を引き出す方法も確認してきた。インドネシアでもやったことはある。
ただ、人との直接やりとりでない分、操作方法や本当にキャッシングできるのか不安は大きかった。何かの機械の不具合でカードが飲まれたらアウトだ。
ただもうやってみるしかない。
幸い200mほど先に国立銀行があるのでとにかく行ってみることにした。
ATMは銀行前の別のガラス張りの建物だった。
財布からカードを取り出し、スマホでATM操作方法を再確認する。
”English”のボタンを押して言語を替える。
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