私の旅は「ドラゴンクエスト」や「ラピュタ」に大きく影響を受けている。
あんな世界を見てみたい。
そして今回、そこに初めて加わった動機があった。
アジアとヨーロッパの間か・・・。
中でもサマルカンドという都市はアジアとヨーロッパのシルクロードの中継地であり、交易が盛んに行われたため「人々が出会う場所」という意味の名がついたそうだ。
さて今回、韓国には初めて訪れた。
以前、トランジットでインチョン空港には立ち寄ったことはあったような気がするが、よく覚えていない。よって、トランジットとはいえ入国し、一泊するのは今回初めてだ。
今までソウルへ来ようと思わなかった理由は、「近代都市」だから。
首都ソウルは日本人が行きやすい都市としても上位に来る。テレビ番組でもよく芸能人が訪れて買い物をしたり、食事をしたりしている。日本人にとっては、近く、行き来しやすく、物価も似ていて、比較的安全。しかも日本は今、空前の韓国ブーム。
私がザック1つで行く旅先に選ぶのは、「文明が発展、発達していない都市(国)」。
ソウルはそこに該当しないだけだった。
とはいえ、入国して一泊する以上、それなりに調べて行かなければならない。
韓国渡航前に、コロナ禍による特殊ビザや、事前検疫登録をネットから済ませる。
どこに宿を取るか。どういった宿にするか。
現地通貨ウォンをどこで両替するか、空港から街へはどうやってでるか。バス?電車?
半日に満たない時間でどこをどう観光するか。
そもそも10年使ったパスポートが期限をむかえてしまうから、新しく物を取得しに行かなきゃ。
久しぶりの海外ひとり旅は考えること、決めること、行動することが盛りだくさんだった。
でも、すべてが冒険のはじまりであり、とてもワクワクする。
コロナ禍に限らず、海外へは年に一度か二度しか行かない私にとって、現地への飛行機内で過ごす長時間はまた特別だ。
夏の旅であればここ半年までのことを、年末の旅であれば、一年を振り返って、ただただ思いを巡らす。あんなことがあったな。あの時、私はこうだったな。こう考えていたな。でもそれで今があるんだな。良かったのだろうか。いやきっと良かったんだ。などなど、ただひたすらに思考を巡らせる。いわば脳内の思考の整理整頓であり、片付けであり、断捨離だ。
20代のころ、何かの自己紹介で「趣味は考えることです」と言ったことがあった。当然、それでは聞いた人は「?」だろうが、私には確かに趣味でもあり、日常生活の一部であった。考えることなしに生きてはいけなかった。
整理しているつもりでも、やはり中途半端なままだった考えを、フライトの長時間を使って整理していく作業がとても心地よい時間だ。
思い出したくない負の記憶だってあるが、不思議とその「思考の時間」には感情は伴わない。部屋や家の掃除の時、普段は汚いと思って触れようともしないほこりや汚れでも、いざ気持ちが掃除モードになるとどんな汚いゴミでも触って片付けできるあの感じに似ている。
現地へ着けば、全ての思考を現地での行動に注がねばならない。日本で抱えていた悩みなど最大の不要物であり、邪魔な荷物だ。できるだけ機内で片付けておきたい。
その思考の片付けが一段落すると、持ってきた本を読んだり、機内でしか観ないような映画を選んで観たりする。
まあ、エコノミー席なので、フライト後半は体も疲れて苦痛な時間となっていくのですが。
さて、ソウルへ到着。
久しぶりの海外で、入国審査の列でボーッと歩き、「韓国人」の列に並びそうになる。
あわてて"Foreigner”の列に向かう。
事前に申請していた検疫コードを見せ、何事もなく入国。
預け荷物もないため、すぐにアライバルホールに出る。
「さて、こっからが勝負だ。」と私はいつも到着した国のアライバルホールで気合を入れ直す。
現地通貨を手に入れて、移動手段を確認し、宿へ無事にたどり着かねばならない。
ソウルでの行動を考えると、多くの両替は不要と考えていたため、5000円、いや、そんなに使わないだろう、4000円、うん、ぎり4000円でいこう。考えを固めて、いざ両替屋へ。
日本円のほうが高いだろう、というのは幻想で、今や円安の極み。
ウォンに負けている。35000ウォンほどにしかならなかった。
さてこれで、どれくらい買えるか・・・。
次に、空港内のコンビニへ行き、「T-moneyカード」を買う。
日本でいうSuicaだ。チャージして支払いができる。
しかし、どうやって買えばいいのか。店内を歩くも、どうやらない。
じゃあ、店員さんに聞いてみるか。
・・・。
何語で?
つづく。
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