2016年 5月15日(日)
群馬 月夜野町 大峰山
吾妻耶山(あづまやさん)
大峰 廃キャンプ場 駐車場9:40
出発 10:00
大峰沼 分岐(左方向へ)10:10
パイプ階段 10:45
NHK電波塔 11:00
大峰山頂 11:10
吾妻耶山頂 12:25
(お昼)
ノルン水上スキー場ゲレンデ13:40
大峰沼方向 分岐(貯水池)13:50
大峰 廃キャンプ場 14:25
大峰 廃キャンプ場 駐車場14:50
登山時間 約5時間(休憩含む)
登山に行く時に、まっさきに確認することはその山の「登山口」までの行き方だ。
それと、、、
今回も本当に「ひとり登山」なのか、ということである。 そう、確認せずとも一緒に行くやつは誰もいない・・・。この「ひとり登山」、 「自分自身との対話のため」などというクールな名目をつけて、実際の中身は「独り言の連発」という挙動不振になるため、周囲の確認が必要なのだ。
ともかく、
月夜野町、大峰山。
閉鎖された休養施設「見晴荘」の奥に登山口があると調べ、
ナビ通りにきて、 最後の最後で
迷う。。。
運良く、軽トラを発見。畑仕事をしている人に聞く。規模が大きくどうやら出荷用の畑のようだ。
が、登山口についてはよく分からないという。地元の人じゃないのか?
でも、先ほどのY字路のもう一方をまっすぐ行けばあるかもしれないとのこと。
とにかく引き返してそちらへ行ってみる。
キャンプ場の駐車場に出た。といってもそのキャンプ場は閉鎖されているらしい。
もっぱら登山者の駐車場となっているようだ。
すでに数台が停まっていた。
支度をしていると、先ほどのおじいさんが軽トラに乗って来た。
「良かった良かった、あったんべ」
「ありがとうございました。 ところでさっきの畑はおじいさんのじゃないの?」
「わしゃ、山菜取りに来ただけだ。家は沼田だ」
「・・・・。」
勝ってに他人の畑に入っちゃダメでしょ。けっこうがっつり入ってたよ・・・。
何も盗んでないよね?
使えるのかどうかは分からないが、トイレがある。
ハイキングコースマップ。
大峰沼へと向かう。
分岐。奥には廃キャンプ場。雰囲気的にFF5の「オメガ」級の敵がいそうなので回避していく。
しばらく沼を右手に見ながら、歩く。
廃キャンプ場の建物と沼、それに奥深い森が生む静けさ。
手前の「見晴荘」が閉鎖される前はここも賑わっていたのかもしれない。
廃墟や古代遺跡、文明の跡地、人間の痕跡というのは常にオレの心を捉えて離さない。
そこにはもう知り得ることのできない記憶があり、光景があるから。
人間の記憶や思い出というのも、遺産なのだと思う。自分で大事にして掘りかえさなければ、日々どんどん降り積もる記憶がまるで地層のようになって、埋もれていく。
大事な記憶は、時々思い返して綺麗にしてあげなきゃいけない。それには何かきっかけが必要なんだ。
しばらく登り続け、最初の登山者と出会う。年配のグループだった。
いつも思うが、小柄な体や見た目年齢からしても、登山をするというのが本当にすごい。
挨拶を交わし、先に行かせてもらう。
比較的新しい鉄製階段。けっこう急な上り下り。
先ほどのグループは大丈夫だろうか。ひとり、かなり足元がおぼつかないおばあさんがいたが。
振り返ってみると、林で姿は見えないが、ゆっくり降りてきているようだ。
群馬テレビとNHKの電波塔。
林ばかりの景色の中で、こういう建物があると、ちょっと楽しい。
分岐の看板。よくみると電波塔の英語 radio towerのつづりが間違っている。redioになっている。
と、分岐の案内看板かと思いきや、よく見ると「大峰山頂 1254.5m」と記してある。
見逃すほどの山頂看板・・・。
案内看板をよく確認しながら分岐を進む。
吾妻耶山 山頂に到着。
門のような巨石が立っている。
巨石文明が好きなオレは、やはり日本の古びた狛犬や石碑に魅力を感じる。たいていそういったものには年月が刻まれていて、明治だの、大正だの、あるいは江戸時代の年号のものである。
何十年の時を経て、今を生きるオレの手が触れる。確実に時代が流れてきた偉大さを感じられる瞬間だ。
歴史に「思いを馳せる」というのは、人間の素晴らしい能力なのだと思う。
山頂には絶景が待っていた。
はるか向こうにまだ残雪の「谷川岳」が見える。この時に、「この夏に行くからな」と誓っておいたんだ。
お昼を食べていると、年配の男性二人が山頂に到着した。
話すと、すぐ眼下に見える水上から来たそうで「ちょっと登るか」という感じで二人で1時間程度で登っていたらしい。あとで地図で確認したが、すぐ下に道路が通っていて、水上に抜けている登山道がある。
眼下に見える水上温泉街。
下山開始。
ノルン水上スキー場のゲレンデを通るコースを行く。
頭上の視界が開けて、一気に光が降り注ぐ。
新緑のゲレンデは、単純に「ダンボールがあれば滑っていけたのに!」という具合の斜面と草具合。次回はダンボール持ってこよう・・・。
ゲレンデをのんびり散歩して下り、分岐案内を見つける。
人口雪製造のため貯水池がある。
かつて神社があったのか、崩壊した鳥居。
遺跡のようだ。
キャンプ場帰着。目の前には大峰沼。
壊れかけの木のベンチに座り、しばし休憩。
大きな管理小屋の扉はX字に板が打ち付けられていて、まるで忘れ去られた村のようだ。
オレは、いわゆるキャンプ場ってのが好きではない。テントブースってのがあって車も乗り入れ可能で隣り近所でバーベキューだの子供が騒いでいて、とても「キャンプに来た」とは思えないからだ。
こういった誰もいない場所、誰も来ない場所でテントを張って、静かに本など読み、夕飯を作り、夜は静寂の星空を見上げてみたい。
そんなCMが、そういえばあったな。クレジットカードか何かの。
いい場所を見つけて終了した登山であった。
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