ブハラ2日目。
経営者が住んでいるほうの建物をのぞいてみると昨日、受付してくれた年配の女性がキッチンの床で毛布一枚かけて寝ている。
部屋に戻り、チョコバーと柿ピーで小腹を満たし、朝の街並みを散歩にでかけることにした。
メドレセでは朝早くからツアーの観光客らが旗を持ったガイドさんの話を聞いていた。
昨日はメイン通りを歩いたが今日は地図を見ながら路地裏を歩いてみる。
観光通りを少し離れただけで土の道路に土の壁の町並みとなり、かつての交易時代の面影がが漂っている。
確か10時がチェックアウトの時間だったのでほとんど人のいない大通りを歩きつつ、宿に戻る。
再び宿を出る。
1時間ほどカフェで過ごし、彼はお昼過ぎに首都タシケントへ戻る電車に乗るとのことで、バスで見送るまで共に過ごすことにした。
たまたまちょうどバスが来て、惜しむ時間もなく清水さんとはお別れの時となる。
いや、これは、・・・永遠でもあるのだ。
この旅の、この出会いも永遠に私の記憶に残っていくのだ。
視界の中で、砂埃をたてながら小さくなっていくそのバスを眺めながら、私はそう感じていた。
旅先で同じように旅人と出会ってわずかな時間を過ごし、また一人になる。
旅の中で、寂しさを感じる時間のひとつだ。
私は私で帰国まで旅が続くし、無事に続けなければいけないし、清水さんの旅だって同じように続く。
最初からお別れが分かっている出会いというのは、いざその時が来ると、いよいよか、という再び一人旅を続ける覚悟を再認識する力が必要なのだ。
一人旅の良さを私なりに味わいつくしてしているけれど、こうして一人になった時の寂しさは何度経験しても胸をつく感情である。
一人旅である以上、そのだれしもが旅の主役であり、主人公。
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