比較的安全と言われる、タクシーアプリで呼ぶタクシー。それで乗ったとはいえここはウズベキスタンだ、何か起こるかもしれないし、無事に駅に着くまではやはり多少の緊張もあってソワソワする。
比較的安全と言われる、タクシーアプリで呼ぶタクシー。それで乗ったとはいえここはウズベキスタンだ、何か起こるかもしれないし、無事に駅に着くまではやはり多少の緊張もあってソワソワする。
グーグルマップで現在地を確認できるからいいものの、スマホがない頃の旅は様々なことに時間がかかり、危険が伴ったのだろう。
比較的安全と言われる、タクシーアプリで呼ぶタクシー。それで乗ったとはいえここはウズベキスタンだ、何か起こるかもしれないし、無事に駅に着くまではやはり多少の緊張もあってソワソワする。
グーグルマップで現在地を確認できるからいいものの、スマホがない頃の旅は様々なことに時間がかかり、危険が伴ったのだろう。
ここへやってきたのは二日前の夜20時頃だったろうか。
ずいぶん長い時間が経過していたような気がする。それくらい旅が濃い時間だったのだろう。
すこしは駅前も散策してみたくなったが、なにせゆっくりしている時間がない。
荷物検査を兼ねた改札小屋で乗車券を見せて通過。
駅構内はまだ乗客の姿はちらほらだった。
観光都市ということもあり、売店にはお土産も売っていた。ただ、日本のようにキーホルダーなどではなく、がっつり民芸品。サマルカンドブルーであしらわれたお皿や人形、工芸品など。
時間が近づいてきた頃、ホームへ移動。乗車が始まっている。
首都タシケントからサマルカンドの電車移動は、昼間なのに3等席の「寝台列車」でやってきたが、今回は少し良い席が買えたので楽しみだった。
ボックス席ならぬ、「テーブル席」。
隣は同い年くらいの女性、前は50代くらいのおばさん二人。
すでに席についてのんびりしていたのでさらに前の駅から来ているのだろう。
ウズベキスタンでは鉄道内でお茶が必ず配られるようだ。
移動以外はのんびりする時間など持たない旅スタイルの私にとってはあまりにも優雅な鉄道旅となった。
どこまでも平坦に続く砂地の荒野。
時折、はるか遠くに何か家畜の黒い群れが見え、あるいは何かの小屋のような建物が視界に入ってはすぐに遠のいていく。
日本にはない風景であるし、私自身、初めて目にする景色であった。
はるか昔はここをラクダを引き連れたキャラバン隊が行き交っていたのだろうか。
この先、どんな場所があるのだろう。そんな好奇心が胸の奥で熱くなっているのが分かった。
誰一人、自分を知る人のいない土地へ来ていることに果てしない自由を感じる。
あってはならないが、これでパスポートもなければ自分という存在が自分の記憶という曖昧で不確かなものでしか証明できないことになる。
そして英語も通じない。
ウズベク語、ロシア語でも会話ができるのだ。
私が「地球の歩き方」に穴が開くほど読み込んでいると、隣の女性が話しかけてきた。と言う彼女。そりゃもっともだ。
とのことなので、ありがたくお願いすることにした。
ポケトーク越しなので大した会話はしなかったが、私が乗ったのがサマルカンド、その時点で彼女はすでに席にいたのでもっと遠い都市から乗っていたことになる。
私はとにかく味方ができたので、おそらくなんとかなるだろう、という気持ちになることができた。
ぼんやり車窓の荒野を眺めていると、視線を感じる。
さきほどから5歳くらいの男の子が暇を持て余して車両内を行ったり来たりして走っていた。
その男の子がどうやら私を異国人だと気付いたのか、チラチラ見てくるのだ。
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