Downtown in Yangon , Myanmar.
I got back here from Bagan. A Japanese man helped me to catch a taxi at the airport and we went downtown together. He could speak Myanmar language a little and talk with some taxi drivers.
Plus, I heard he works in a country in Africa and help their work. Awesome!
We hit it off right away .It was just 30 minutes to talk with him in the taxi but I had fun. I'd like to see him again somewhere if we have a chance... Thank you for helping me.
Yangon's night made me exciting. I had only two days for traveling in Myanmar.
I learned that Capacity for judgement and Thinking power are the greatest weapon during travel.
古都バガンからヤンゴン国際空港へ到着。⑭からの続き。
声を張り上げないと近くでも会話にならないほどの喧騒と混乱の中、その方がオレに叫んだ。
「ダウンタウンまでですか? 相乗りで大丈夫ですか?」
お互い冷静ではないような気がした。頼れるのは、自分たちの判断力。
ここの喧騒は、旅行者に悠長に考えている暇は与えてはくれないようだ。
「ええ、お願いします。」
オレも大声で返す。
「じゃあ交渉してみます。」
異国の地で、同じ日本人というだけでこんなにも心強いものか、とオレは海外で初めて感じたかもしれない。今まで旅をしてきて、大抵のことは自分だけで何とかしてきたし、何とかなってきた。幸い、事故も盗難もない。
けれど、彼には力強い何かを感じた。この人に任せればこの場はきっと大丈夫、そんな雰囲気を彼から感じた。
彼は、何やらミャンマー語でドライバーと交渉している。おそらくドライバーが金額をふっかけて来ているのだろう。
時折、ノーノーと言って首を横に振っている。けれどそれ以外は何を話しているのか全く分からない。
しばらくのあと、
「ダメですね。このドライバーは高い。他のタクシーに行ってみましょう」
芯のある声でオレに伝えた。
「分かりました。お願いします。ミャンマー語話せるんですね。」
「いえ、少しだけ」
彼はオレのゲストハウスの位置を確認したあと、別のタクシーと交渉する。
やはり、ふっかけてきているようで彼は何度かノーと言っていたが、おそらく値段は下がらないと見て、2人で15000チャット、約1500円で折れる。
正直なところ、それくらいの金額なら全く問題なかった。ただアジアを旅していると安い金銭感覚に麻痺してしまい、100円単位で交渉したくなるもの。
それよりも、こんな突然の出会いにこそオレは価値を感じていた。
そういった出会いは運以外の何者でもないし、その何者でもない存在をここに引き寄せたものは「行動」の結果であって、結局のところ、きっとそれは運だけではない何かがあるのだろうと感じずにはいられないのだ。
「じゃあ、乗りましょう」
荷物をバンの後ろに積み、後部座席に転がり込む。彼はバックパックではなかった。
小さなスーツケースがひとつ、オレの40リットルのバックパックの隣りに転がっている。
「お仕事で、ミャンマーへ?」
そう尋ねると、オレはようやく険しい顔つきの彼の、小さな苦笑いを見ることができた。
「いえ、そう思われるでしょうけど、じつは旅行なんです。もうミャンマーを三週間周っていて。」
書ける範囲で書くと、彼はアフリカのとある国で行政を支援する仕事をしていて、その地域の治安が不安定になってきたため国外避難、ついでに有給消化でミャンマーへ来たという。
そして帰国は明日。最後の夜にヤンゴンに戻ってきたというわけだ。
どうしてミャンマー語でドライバーと交渉できたのか。
「三週間もいると、数字と質問くらいは覚えちゃうんです。最初の一週間なんて全然話せませんでしたよ」
日本を離れ、しかも治安が不安定な場所で勤務している人は、元々持っている知識に加え、そこの言語を学び話す事が身を守ることにも繋がるのだと無意識に感じ取っているのかもしれない。
オレは2日目にしてようやく、ありがとう、の言葉がすんなりでるようになるほど覚えは悪い。
ドライバーが胡散臭かったため、2人でGPSを起動し、本当に目的地に向かっているか確認する。
日本車タクシーの、それでも決して心地よくはない揺れに疲労した体を委ねながら、彼のゲストハウスに着くまで話は尽きなかった。
彼は降りた後、もう一度ドライバーにオレのゲストハウスの場所を伝えてくれ、ドライバーも理解しているようだった。
こんなことを言ったら彼に怒られるかもしれないけど、考えや思考の使い方、世の中を見る眼差しが似ているきがして、そのままを写す鏡のように感じていた。出会ってから、わずか30分後にはお別れしてまったけれど、また会って何か話せたらいいと思う。
さて、タクシーにひとり残ったオレは、自分のゲストハウスへと向かう。
最悪何かあっても、ナンナンのケータイがあるため、彼女に電話すれば大丈夫だろうという、最後の保険がオレにはあるため不安はそれほどなかった。
彼が降りてから10分ほど経つと、ヤンゴンの中心部へ入ってきたようだ。大きなビルが目立ち、通りも明るい。ミャンマーにはマックもスタバもないけれども、ケンタッキーは最近できたと聞いていて、それを見かけることができた。
ケータイのGPSで地図を確認すると、もう間もなくのようだ。その十字路を曲がれば、ゲストハウス。
そこを曲がった景色は、左右に5階建てほどの雑居ビルがずらりと立ち並び、その袂には路駐の車がひしめき合っていて、しかも薄暗く、初めて来た身にとっては安全には見えない。ここでタクシーを降りるにはちょっと勇気がいる。
タクシーが停まる。ドライバーが指差した方向に確かに、ゲストハウスがあった。
よし、速攻で入ろう。降りて荷物を受け取り、金を渡す。
ドライバーにありがとうと告げ、駆け足でゲストハウスへと向かった。
ビルの2階、3階がゲストハウスになっているため、ビル一階脇の階段の細い階段を上がる。
ヤンゴン「ロイヤルスターゲストハウス」
赤いネオンの階段を上がっていく。
雑居ビルの外観からは想像できないほど、中は綺麗。
受付に、おばさんと30代と見られる息子さんがいて、対応してくれた。
待っている間、フロント前の客室のドアが開いていて中が見えた。
韓国か中国か、青年がイスに座ってスマホをいじっている。
部屋の鍵を受け取る時、おばさんが小声でオレに言う。
「今ね、先週から香港の大学生たちがたくさん来て泊まってるのよ。ヤンゴンの大学に行ってるみたい。毎日、うるさくてかなわないわ。中国人よ、中国人」
その物言いは、どうやら毛嫌いしていることが伺えた。
日本に来る中国人観光客のマナーの悪さが問題になっているが、こちらでも嫌う理由があるのかもしれない。
けれど、バガンで会ったミミは香港出身。
少なくともミミ個人は、中国と香港を同じ国とは捉えていなかった。ただ言葉が同じなだけだと。ミミも中国本土は好きじゃないと言っていたのを覚えている。
このおばさんからしたらどちらも同じなんだろうな。
おばさんに、水が買える店を聞き、部屋にバックパックを降ろしてから改めてゲストハウスの外へ出てみる。日本食屋もあるとのことだった。
目の前の雑居ビルの一階は定食屋のようで、路上でも客がプラスチックのテーブルを囲んでいた。欧米人の姿もあり、一安心。
他の雑居ビルをよく見上げると、ゲストハウスの看板がいくつか視界に入った。
20メートル先のビルの一階に、商店があった。おそるおそる中に入る。
日本の店ほど明るい訳じゃないけれど、キオスクのような感じ。
何かスナック菓子も欲しかったが、ない。とりあえず水、コーラを買う。
レジで、細かい札がないため大きな札を出すと、店員の青年が大きな札だけど買えるよう金額を負けてくれた。
「いいの?」
と聞くと、
「いいよ」
と言う。
もしかしたら、このあたりは見た目ほど危なくはないのかもしれない。
オレのすぐ後ろには、インド系の小さな男の子がアイスを買うために並んでいた。まだ小学校2年生くらいだろうか。かばんを背負っていて、まるで学校帰りにも見える。時刻は、八時半。ひとりだ。
少年は商店を出ると、すぐ脇にある水タンクで置いてあるコップをつかって水を一杯飲むと、そのビルの階段を上がっていった。
初めて来た場所に、夜、地理も分からず歩くのは危険だけれど、それらのこともあり、少し散策してみることにした。
商店のすぐ先には日本料理屋があって、外からガラス越しに覗いてみると、スーツ姿のおそらく日本人たちが数組席で何か食べていた。
大通りはまだ多くの車が行き交っていて、屋台はまだオレンジ灯をつけて地元の人々の会話が彩っていた。
どうやらアジアの匂いと喧騒が漂う。オレの大好きな場所のようだ。
ゲストハウスに戻る。
ここは共用トイレとシャワールーム。清潔で使いやすい。清掃は行き届いているようだ。
シャワーの後、おばさんに、
「今日、日本人は泊まってますか」
と聞いてみる。
「ああ、いるよ。その部屋さ」
おばさんがオレの隣りの部屋を指差す。
翌日、朝、オレはまたひょんな出会いをすることになる。
夜、寝ようと思って電気を消したけれど、明るい。
部屋は3階だったが通りに面していて、しかもカーテンが半分しかないため外のネオンの明かりが入ってくる。時折、通りから誰かの声が聞こえてきた。
なかなか寝付けない中、それまでの旅を、まぶたを閉じたその裏側で反芻してみる。
ひとり旅は本当に楽しい。
いや!
正直に言うと、 オレは友人と一緒に海外へ冒険しに行ったことがないし、そんな友人もいないので、一人旅のおもしろさしか知らないだけかどうかは定かではい。
だから、旅先で出会った人とは、色々話したくなるし、会話の中にその人の人生観を見るのが好きだ。
みんな、どうしてるかな。
旅の途中で知り合った人たち。それぞれがどこかで夜を過ごしているんだろうな。
ミミは、無事に旅をしているとラインが来ていた。一足先に帰国した人もいる。
オレの旅も、気づけば残す所あと2日だった。
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