Nothing is wasted in life. Everything goes as planned. So, I met many people I should meet in Myanmar.
I met a Japanese man traveling in Myanmar . Sometimes , I can meet a person I can talk about a meaningful conversation.
無駄なことなんて何もないんだ。 きっと、全部必然なんだよ。それがオレたちが通る道。
だからオレは、出会うべき人々と出会った、ミャンマーで。
ニューバガン地区は、「ニュー」という単語が付くだけあって、近年作られた街で区画整理がされている。バガンの高級ホテルのほとんどはここにあり、農村の雰囲気はあまり感じない。
時間がないためどこにも立ち寄ることはできなかったが、やはり村に比べれば店や看板には英語表記が目についた。
ものの数分でニューバガンを抜け、荒野に入っていく。
道路こそアスファルトだが、周辺は背丈の低い草木がかろうじて生えているだけで、砂漠のような大地が続いていた。
大通りから何か金色のパゴダが目に入る。 一際存在感を放つ建造物だ。
「ダマヤッズィカ・パゴダ」
地図からも、ここがどれだけ単独のパゴダなのか分かる。
歴史的背景として。
12世紀の終わり頃、スリランカ王からバガン王に贈られた、ブッダの遺品を納める為に造られ、パゴダの建物基礎のベースが五角形となっている。
バガンのメイン観光区からは離れているせいか、観光客はほとんどいない。
オレのようなひとり旅行者が数人いる程度だった。
ひたすら荒野を走る。
本当に何もない荒野なもんで、もしここでタイヤがパンクしたり、バッテリーが終わっちまったらアウトだ。押して帰るか、通りがかりに車に助けを求めるしかなくなる。
「タンブラ寺院」というところへ行きたいので、ちょくちょくバイクを停め、地図を確認するけれど、荒野の距離感がまったくつかめない。
MAPS(マップス)という、事前に地図をダウンロードしておけばオフラインでも使用できるアプリがあるけれど、それでも大まかにしか分からない。
そして荒野をひとり、バイクで走る爽快感も手伝って目的の寺院へ道が分からなくて、次の大通りの空港まで着いてしまう。
ようやく「空港」という正確な現在地が分かり、もう一度地図を見る。
途中で、アスファルトから反れて荒野へと入っていく道があったらしいが、見つけられなかった。
タンブラ寺院へ行くには2〜3キロ戻らないと行けない。
タンブラ寺院のフレスコ画が見たい。ガイドブックの写真を見た時からそう思ってた。
が、他の寺院と同じく、修復中で中は入れないんじゃないか、という予想もある。
心配なのは、バッテリー。昔のゲームボーイみたいな質素な画面、ケータイの様に電池マークに3段階表示。
スピードをちょっと上げると2個が1個になり、1個が消えるときさえある。
それでも、マックス45キロのEバイク、今は30キロは出てる。
まだもうちょい行けるか。
諦めるか、それとも行くか。
また来た時に行けばいいか・・・
というのがオレの定番の言い訳だ。
そうやって、いつも後悔する。 やってみなけりゃ分からないことが世の中には多い。
だから、やって確かめる。
じゃ、行くか!
バッテリーの心配をしつつ、アクセルを回す。 ちょっとでも坂になると途端にスピードが出なくなる。 途中、いくつかパゴダがあったけれど、時間とバッテリーの関係でスルー。
止まるなよ、止まるなよ・・・と願いながら進む。
「タンブラ寺院」なんとか到着。
が、予想通りに修復中。中に入れ〜ず。 ガ〜ン!
それでも、「諦めずに来た」という達成感はたっぷり味わえた。
ガイド付きの欧米人カップルがいて、そのガイドさんも残念そうに「入れないんです」とオレに伝えてくれた。
中はこのような壁画が残っているらしい。↓
すぐ隣りには「パヤトンズー寺院」があり、
こちらは入れてダッシュで見学。
よし、戻ろう! 帰ろう!
バイクにまたがり、来た道を引き返す。
とにかくバッテリーが不安。
アクセル全開に回しても、25キロしか出ない。節約のため、20キロ走行でひた走る。
空港まで戻り、大通りをニャウンウー村へと走る。
ここまで来れば、例え停まってしまっても、どこかのお店に駆け込めば大丈夫だろう、でも停まらないで、と言い聞かせながらひた走る。
途中、道を間違い、バッテリーをロス。地図で確認し、すぐに戻る。 焦る焦る・・・。
今朝、立ち寄った市場が見えた時の安心感といったらない。ここで停まろうがバイク屋までは押しても数分。 実際、バイク屋まで来た時はアクセル全開でも10キロも出ず、なんとか前へ進んでいる状態で、バッテリーはギリギリだった。
時刻は、3時を少し回ったところ。飛行機には十分間に合いそうだ。
ゲストハウスへ歩いて戻る途中、タバコ屋でコーラを買う。
誰もいないように見えたが、奥に赤ちゃんを抱いた女性がいた。冷蔵庫を指差して、コーラを買いたいジェスチャーをすると、やってきてくれた。 500チャット。約50円。赤ちゃんと一緒に一枚写真を撮る。
ゲストハウスへ戻り、空港タクシーを呼んでもらう。
空港まで5000チャット。約500円。 10分も経たないうちにすぐにやって来てくれた。
さよなら、インワホテル。すごく綺麗で、スタッフも気さくでした。
タクシーと言っても、来たのはハイエース。何人も乗れるが、乗るのはオレ一人。
ついさっきEバイクでノロノロ走っていた道を行き、空港まで約10分。
予定通り、フライト1時間半前には到着できた。
ドライバーにお礼を言って、お金を渡し、空港へ入る。
中、ガッラガラ。 数人が待機スペースに座っているだけ。 まだ、チェックインカウンターも空いていないよう。
一応、自分が乗る飛行機の番号があるか確認。電光掲示板ではく、ホワイトボード・・・。
とにかく海外で、飛行機に乗るために時間通り動けたのは気持ちの安心につながる。あせるとろくなことない。
「タクシー料金表」
空港から各地区へは料金設定があり、高くはならないが、安くもならない。 交渉がいらないというのは楽ではある。
空港→ニャウンウー村 5000チャット
→オールドバガン 6000チャット
→ニューバガン 7000チャット
「バガン入域料支払いカウンター」
飛行機が着くと、係員が外国人から徴収するらしい。25000チャット、20ドル。(2017年1月現在)
結局、オレはチケットを買わずに観光していた。なにせ、買う場所がない。 チケットを見せる場面もない。まあ、ミミから、いらなくなった5日間有効のチケットをもらっていたんだけど。
トイレを済ませたり、狭い空港内や外をちょっと歩いたりするともうやることがなくなり、ひたすら待つ。そのうち客が集まり始め、待機所が埋まっていった。日本人も何組かいるようだった。
どうやら搭乗が遅れるようだ。空港アナウンスはない、雰囲気で感じる。
念のため、カウンターに聞く。40分遅れのようだ。
ひたすら待つ。
係員が誘導を始めた。皆、我先へとゲートへ集まり、あっという間に行列。
その後、さらに搭乗を待ち、バスで飛行機へと向かう。
その、バス、日本の中古車。次のバス停で停まるボタンがある。 日本人にしか分からないこの感覚。押してみる。 しかし、何も起こらなかった・・・。
飛行機は「エア・カンポーザ」
比較的、遅延はないとのことだったが、今日は遅れ。まあしょうがない。
席は自由席。 窓側を確保。 空からバガンを眺めたかった。
1時間遅れで離陸。
眼下の、遠く離れていく遺跡群に、 「さよならバガン! また来るかんな!」 と心の中で叫ぶ。
ほんと色々あった。
ほどなく水とパン、フルーツが出され、腹が減っていたので完食。 ヤンゴン空港へ着いたあと、タクシーをどう攻略するかの段取りを考え、少し眠る。
一時間半後、ヤンゴン国際空港到着。 窓の外を見ると、どうやら雨が降っているようだ。
時刻は7時半。
さて、成田から到着した時はナンナン達に何から何まで世話になったけど、今は自分で優良(と思われる)タクシーを捕まえて、空港からダウンタウンのゲストハウスまでタクシーで行かんといけん。
飛行機を降り、バックパックを受け取り、いざタクシー乗り場へ。
雨のせいもあって、客たちとその大きな荷物、そして客引きのタクシーでごった返し騒然としていた。
案内係の男性がいるので、
「ダウンタウンへ行きたいんだけど、いくらですかね?」と聞く。
料金設定があると聞いていた。が、幾分高い金額を言われた。
「7000チャットじゃないんですか?」
案内係もなんだかよく分かってない様子。
「ドライバーに聞いてくれ」 と言う。
今晩の宿はヤンゴンのダウンタウンにある「ロイヤルスターゲストハウス」。
住所、電話番号はプリントアウトしてきた。
すぐそばのタクシーが手招きしているので、行ってそれを見せる。
「ここまで行けますか?」
運転手、しばらく考える。分からないようだ。こっちのタクシーに住所から割り出すという概念はないんだろうか。 もう一台、タクシーが手招きした。行って、住所を見せる。ここへ行けますか? しばらく考えている。分からないようだ。
・・・どうする?
金はともかく、場所が分かってもらえないと行けんぞ・・・。
客たちは空港からどんどん出てくる。タクシーは次から次へとやってくる。
前が詰まり、クラクションが飛び交う。そんなごった返している中で、思考もよく働かない。海外だろうが日本だろうが、そんな時は思考力や意思ではなくて、身に染み付いた咄嗟の状況判断力で体が動く。
と、その時、案内係が道路でオレを呼び、「こっちだ」と叫んだ。
行けるタクシーがいるのか。
案内係の後を追う。
すると、案内係がもう一人、日本人の男性を連れている。 一見無愛想で怖そうな、けれど何か力強い意思を持っているような雰囲気。 何か分からないけど、うん、何かが自分と似ている。同じ匂いがする。漠然とそう感じさせる。
それが、ミャンマーでの忘れられないシーンの一つとなる。
0コメント