ウズベキスタンの旅㉟ 最終日


黎明の5時34分。


計画通り、首都の「南タシケント駅」に列車は到着した。
車両から降りる多くの乗客と共に、ホームはざわめいた。


まだ暗闇に包まれた空。

私も含め、現地の住民たちは厚手の防寒着を身に纏っていた。


無事に目的地に着いたものの、早朝過ぎるため、時間の持て余しに駅舎内のベンチで寒さをしのぎつつ、ぼんやりと考え事をしていた。





案としては初日に泊まったゲストハウスへ行く手がある。シャワーを浴び、あわよくば朝食も摂れる。


そうだ、そうしよう。


時計は7時。駅前からバスに乗り、地下鉄の「タシケント駅」へ向かった。
まだまだ薄明かりの中、天候もあまりよくないようだ。

駅からタクシーを呼んで、ゲストハウスへ。

勝手ながら扉を開けて中に入る。2階の共有スペースに移動し、バックパックを下ろした。


ホッとして安心感が胸を満たす。シャワー、電源、トイレ、そして朝食が利用できる。
グループが多いののか、宿内ではウズベキスタンの現地人たちや数組の旅行者が、同じ部屋に入退室していた。


シャワーを浴び、スマホの充電を始める。
8時半、朝食が始まり、私はキッチンへ向かった。


一週間前と同じおばさんが料理をしていて、懐かしい感覚に包まれた。食事を持ってテーブルに着く。


温かいミルク粥は、その美味しさに生き返るようだった。



そして、今日の計画。最終日の過ごし方を考えた。



首都には美術館や博物館が多い。ゆっくりと訪れてみようと思った。
ただし、天候が不順だ。夕方のような暗さと、午後に雨が降るという予報。
唯一の救いは、体調が崩れていないことだ。


経験からくる自己管理。5日間の旅ならば、同じ宿に滞在し、他の都市への往復を楽しむことができる。


しかし、6日目以降は都市を移動し、毎日歩き回り、泊まる宿も変わる。それに伴って、体力の減少や判断力の低下も訪れる。


ミャンマーやインドでは最終日に熱を出してフラフラと過ごし、長いフライトと帰国の道が苦行であった。


今、ウズベキスタンの最終日。最優先は体調を崩さないことだ。
寒さはさらに厳しく、疲労と睡眠不足が積み重なっている。
スマホのバッテリーが十分に回復するまで、ゲストハウス内で静かに過ごすことにした。


そして、10時半。出発する。
このゲストハウスに感謝しながら、お別れだ。ありがとう。またいつか。
一週間前、Kさんと共に過ごしたことで、近隣のバス停や駅の位置も把握している。


古びたバスに乗り、10分ほど揺られて再び地下鉄の「タシケント駅」へ戻った。


地下鉄に乗り、15分ほどで降りる。次の目的地へとつながるバス停へと向かう。



決めた行き先は「日本人墓地」だった。


おかやんの「とりあえず何でもひとりでやってみる」ブログ。

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